行政書士試験講座の感想・体験談|講師から見た講座の裏側

行政書士試験講座の体験談と裏側をお話します

行政書士試験講座体験談・裏側 掲載項目

このページでは、僕が大手スクールで講師を勤めていたときの話を書いてみます。

僕が講師をしていたスクールでの話であり、他のスクールはわかりません。

なぜ僕が講師になったのか

行政書士試験の講師になったのは、平成17年2月です。
試験合格が平成16年度試験なので、合格してすぐに講師になった状態です。

当時、法律事務所への就職活動を進めていたところ、なかなかうまくいきませんでした。
就職活動をするにも生活費が必要なので、就職活動を継続できる程度で自由に動ける仕事を探していました。

そこで出会ったのが、講師のお仕事です。
ただ僕は、在宅でできる教材作成の仕事をしたいと思っていて、教壇に立つことは考えていませんでした。

講師として採用されるまで

いろいろなスクールのウェブサイトで、在宅での教材作成のお仕事はないかを探しました。
そこで2件見つけたので、その2件とも応募しましたが、反応があったのが、某大手スクールでした。

その求人は、講師と教材作成の両方をやれる人の募集でした。
そこで僕は、自己アピールの一環として、自分でテキストを作って、自分で10分間講義することを、面接のときにやらせてもらいました。

講師や教材作成の経験はなかったので、全体的に下手だったとは思いますが、熱意が伝わったのか、晴れて採用されました。

講師として教壇に立つまで

教材作成のお仕事はすぐに始めましたが、講師のお仕事はすぐにはできません。
講師研修を受ける必要があります。
講師研修を数回受けて、最後に会社幹部の前で講義をして合格することによって、教壇に立つことができるシステムです。

僕の場合は、一緒に研修を受けていた先生の中では最低ラインだったと思います。
会社幹部の反応もイマイチで、ギリギリ合格させてもらった感じでした。

講師は普段何をやっているのか

講師が普段何をやっているのかって、すごく謎ではないでしょうか(笑)

これは人それぞれですが、僕がいたスクールの先生方は、普段は教材作成や講座関連の業務をやっている方が大多数でした。
なので、行政書士試験のプロ中のプロといえます。

ちなみに僕の場合、最初の2か月は講師研修&教材作成の行政書士試験どっぷりパターンでしたが、その後は法律事務所に就職したので、平日は法律事務所に勤務していました。
その影響で、原則として教材作成はやめて、講義も日曜日のみでした(土曜日は1日中講義の準備をしていました)。

あと、開業されている先生もいらっしゃいますよね。
正直に言います。
僕の経験上、事務所が繁盛していて、実務を優先するのであれば、基幹講座を担当する余裕は生まれません。
最高の講義を提供しようとするなら、最高の準備が必要です。
実務が忙しかったら、その最高の準備ができないのです。

中には、実務を減らしてでも講師をしたいという先生もいらっしゃると思います。
しかし、行政書士試験の講師よりは、実務のほうが稼げます。

反論はあるかもしれませんが、僕個人の経験と感覚ということで収めていただけましたら幸いです。

どのくらいのお金をもらっているのか

まず、スクールと講師の契約は、業務委託契約です。
僕がいたスクールは、1年ごとに契約更改をしていました。

教材作成の委託料については計算が複雑なので割愛しますが、講師料についてはぶっちゃけ安いです(笑)
講師が全然偉い仕事ではないことがよくわかる金額です(笑)

僕がいたスクールは1コマいくらではなく、時給制でした。
具体的な金額をお知りになりたい方は、求人が出ていれば調べていただければと思います。

僕が行政書士試験講師を辞めた理由

僕が行政書士試験講師を辞めた理由を一言でいうと、理想を追求できない環境になってしまったからです。

大手のスクールはいろいろな場所に教室があるので、すべての教室において同じ内容を提供することを目指しています。
金太郎飴のように、どこを切っても同じものが出てくる状態がベストなわけです。

講師はその金太郎飴の中でがんばるわけですが、僕としては、目の前にいらっしゃる受講生さんのためにがんばりたいと思っていました。
申し訳ないのですが、他の教室に通っている受講生さんのことまでは頭が回りませんでした。

目の前にいらっしゃる受講生さんに合格してもらうためには、金太郎飴の中でがんばるだけでは足りず、もっと根本的な部分から、自由にやらせてほしかったというのが本音です。

最初の1シーズンは、スクール側の決まりがあいまいでした。
僕としては、そのあいまいな決まりは聞かなかったことにして、ほぼ自由にやっていました。
その影響もあり、合格率2.62%の年でも、合格者を輩出することができました。

しかし、翌年度からはスクール側の縛りが厳しくなりました。
理想を追求できない環境になってしまったのです。

それでも、最初の数回は担当させていただきました。
しかし、自分自身が理想とする最高の作品を提供できなくなったので、途中で降板させてもらいました。
途中降板ということで、スクールと受講生さんにはご迷惑をおかけしてしまいました。

以前の受講生さんからは、自分でスクールを作ってみてはとおっしゃっていただきました。
でもそのときには、公的機関で実務的な講師をしていましたし、本業もありましたので、自分でスクールを作ってまでして、行政書士試験に関わろうとは思いませんでした。

以上、愚痴みたいな内容でしたが、今振り返ると、この大手スクールで講師をやらせていただいて、本当に良かったです。
たくさんの良い出会いがありましたし、僕の心の中は良い思い出でいっぱいです。

僕にすばらしい機会を与えてくださったスクールと、僕の講座に通ってくださった受講生さんにとても感謝しています。

このサイトを運営している人

行政書士みなさんもご存知の大手スクールで、行政書士試験講座の講師をやっていました。
今は行政書士事務所代表&ウェブコンサルタントです。

うさぎ年生まれなので、うさぎのイラストを使っています。

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