憲法 人権｜条例による財産権の制限（奈良県ため池条例事件）
憲法の「なぜ？」を解説します
条例でも財産権の制限をできるのはなぜ？
憲法29条2項では「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。」として法律による財産権の制限を認めていますが、判例は、条例でも財産権の制限はできるとしました（奈良県ため池条例事件）。
なぜ、法律ではなく条例でも財産権の制限ができるのでしょうか？
法律も条例も 民主的に作られたものだから
- 法律 → 国民によって選ばれた議員によって作られたもの
- 条例 → 住民によって選ばれた議員によって作られたもの
両方とも民主的に作られたと言える点において、法律と条例はほぼ同じと考えます。
そのため判例は、条例でも財産権の制限ができるとしました。
なお、政令や省令では、法律の委任がない限り、財産権の制限はできません。
なぜかというと、政令や省令は行政が作ったものであり、民主的に作られてたものではないからです。
みなさんもご存知の大手スクールで、行政書士試験講座の講師をやっていました。
行政書士試験対策のためには、講座を利用するのが効率的です。
すでにテキストを持っている方でも、問題集（特に新問）に取り組むことは必要です。
