憲法 人権|法の下の平等 と 議員定数不均衡

憲法の「なぜ?」を解説します

違憲な選挙なのに有効になったのはなぜ?

衆議院議員総選挙における議員定数配分について判例は、「配分に不均衡があり、選挙区によっては投票価値の開きが1対4.99に達している状況が8年にもわたって是正されないのは、法の下の平等に反し違憲」としました(議員定数不均衡違憲判決)。
しかしこの判決では、選挙は有効としました。

なぜ判例は、この選挙を違憲と判断したのに、選挙は有効としたのでしょうか?

無効にしてしまうと そのあと収拾がつかなくなってしまうから

もし違憲な選挙だからといって、選挙結果を無効にしてしまうと、その選挙で選ばれた議員の当選も無効となり、その選挙後に行った活動も無効になります。
選挙後に行った活動が無効となると、その間に成立した法律や予算も無効になります。
そうなってしまっては、現実問題として収拾がつかなくなります。

そのため判例は、選挙は違憲であっても有効とし、裁判所は違憲を宣言するに留めました(事情判決法理の援用)。

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