憲法 人権|環境権
憲法の「なぜ?」を解説します
環境権を認めなかったのはなぜ?
新しい権利について判例は、プライバシー権、肖像権、名誉権は憲法で保障する人権(幸福追求権)であると認めました。
しかし、環境権については、幸福追求権としては認めませんでした。
なぜ判例は、より良い環境で生活する権利を人権として認めなかったのでしょうか?
「より良い環境」の内容が不明確だから
「より良い環境を守る」といっても、何が「よりよい環境」なのか、その内容は人によって違います。
たとえば、田舎町が開発されて近代的になったとします。
この場合、「便利になった」と思う住民もいれば、「のどかな環境が壊された」と思う住民もいます。
そのように、何がより良い環境なのかは人それぞれの感覚によるので、判例は人権として認めませんでした。